女性の難治性にきびのホルモン治療

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)とは

スピロノラクトン錠50スピロノラクトンは、長年高血圧治療に用いられていたお薬で、非常に高い利尿効果があります。

この利尿効果とは別に、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える作用が認められており、この作用により大人ニキビを改善していきます。

服用にあたり、いくつかの注意点がありますが、ニキビに対する効果は非常に高く、服用の中止後もリバウンドが起きにくいと言われています。


スピロノラクトンの料金表

種類価格
1錠(25mg)60円(税込)
1錠(50mg)110円(税込)
1日:25mg / 30日分1,800円(税込)
1日:50mg / 30日分3,300円(税込)
1日:100mg / 30日分6,600円(税込)
※未成年者の方は親の同意書(一筆でも可)が必要です。

こんな方におすすめ

【ホルモン治療薬の適応となる方】

  • ・成人女性で大人ニキビにお悩みの方
  • ・中程度の多毛を伴う方
  • ・他のニキビ治療で効果が得られなかった方
  • ・ニキビが成人してから始まった、もしくは悪化した方
  • ・顔面の皮脂分泌が多い方
  • ・あごから首にかけて炎症性のニキビがある方
  • ・背中や胸など広範囲にニキビがある方
  • ・月経不順がある方

服用できない方

【内服できない方】

  • ・過去にスピロノラクトンで問題があった方
  • ・無尿または急性腎不全の方
  • ・高カリウム血症の方
  • ・アジソン病(副腎不全)の方
  • ・タクロリムス(商品名:プログラフ)
  • ・ミトタン(商品名:オペプリム)
  • ・エプレレノンセララを投与されている方
  • ・心疾患や動脈硬化症のある方
  • ・腎障害のある方
  • ・減塩療法をされている方
  • ・肝障害・肝腫瘍がある方
  • ・妊娠中・授乳中の方

服用時の注意点

  • ・不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力(電解質異常)・尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛(急性腎不全)などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
  • ・血圧が下がり、めまい・ふらつき等が現れることがありますので、車の運転や高所での作業、危険を伴う機械操作などには十分ご注意ください。
  • ・無月経が続く場合があります。生理不順を起こさずに治療をご希望される場合は、低用量ピルとの併用をおすすめしていますので、一度医師にご相談ください。

考えられる副作用

一般的な副作用

  • ・乳房痛・低血圧・頻尿・生理不順・不正器出血・うつなど

重大な副作用

  • ◎電解質異(高カリウム血症・低ナトリウム血症・代謝性アシドーシスなど)
  • ・症状:不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力・吐き気など
  • ◎急性腎不全
  • ・症状:尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛など

皮膚科的な副作用

  • ・肝斑・多毛・発疹など

服用方法

    • ・治療を始める前に、採血を行います。2週間後に受診して頂き、採血を行います。
    • ・服用を開始する際のニキビの状態により、1日100mg(朝1錠 : 夕1錠)を目安にスタートします。新しくニキビができなくなってから4週間ほどしたら、服用量を減らしていきます。
      飲み始めから減量できるまでの期間は、およそ2~3ヶ月程度です。
    • ・新しくニキビができなくなってから4週間ほどしたら、→100mg(朝1錠 : 夕1錠)→50mg(朝1錠のみ)→25mg(朝1錠のみ)と、1ヶ月を目安に徐々に減量していきます。

※初回の診察時に血液検査を受けて頂きます。2週間後に受診して頂き、再度採血を行います。(別途、血液検査料5,000円)

スピロノラクトンのよくある質問

Q:薬を飲む時に気を付けることはありますか?A:

    • 万が一、不整脈、動悸、胸痛、全身倦怠感、脱力感、尿量減少、手足や顔のむくみ、頭痛などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。

 

    • 内服開始後、10~15日目頃から全身に赤い斑点が出現することがあります。

 

    • 薬疹(薬アレルギー)ですので、ただちに内服を中止し受診して下さい。

Q:薬を飲み忘れた時はどうしたらいいですか?A:

    • 次の服用分から1回分を内服してください。2回分を一度に飲まないでください。

Q:利尿剤ですが、尿に行く回数は増えませんか?A:

    尿量・尿に行く回数とも増えないことがほとんどです。